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岐阜市の店舗解体、初めてでも安心!流れ・費用・業者選びのポイント
こんにちは!岐阜市で解体工事をしているアールサポートです。
「お店を閉めることになった」「心機一転リニューアルしたい」「老朽化した建物を建て替えることになった」など、岐阜市で店舗を経営されている皆様が解体工事を考え始める理由は様々です
慣れないことですから、戸惑うのは当然です。解体工事には専門的な知識や手続きが必要となるため、ご自身だけで進めようとすると、思わぬ困難に直面することもあります。
当ブログでは、では、そんな岐阜市の店舗オーナー様に向けて、店舗解体の基本的な流れや費用に関わること、そして最も重要な信頼できる解体業者の選び方まで、初心者の方にも分かりやすく、親しみやすい言葉で解説していきます。岐阜市での店舗解体について、解体工事の基本を一緒に見ていきましょう。この記事が、皆様の不安を少しでも和らげ、計画を進めるための一助となれば幸いです。
店舗解体ってどんな工事?
まず、「店舗解体」とは具体的にどのような工事を指すのかを見ていきましょう。多くの場合、これは借りていた店舗スペースを契約前の状態に戻す「原状回復(げんじょうかいふく)」や、お店のリニューアル、建物の建て替えのために内部を整理する工事を指します
店舗の解体工事には、主に「内装解体」と「スケルトン解体」の2つのタイプがあります。
内装解体
内装解体とは、文字通り店舗の「内装」部分を解体する工事です。具体的には、後から取り付けた壁紙や床材、造作した棚やカウンター、厨房設備などを撤去します
スケルトン解体
一方、スケルトン解体は、より大掛かりな解体工事です。「スケルトン」とは英語で「骨組み」を意味します。その名の通り、店舗の内装材はもちろん、壁や床、天井の下地材まで全て取り払い、建物の柱や梁(はり)、床といった構造躯体(くたい)だけの状態に戻す工事です
スケルトン解体は、店舗を全面的にリニューアルして間取りから自由に変更したい場合や、現状とは全く異なる用途の店舗に変える場合、あるいは賃貸契約で「スケルトン返し」が求められている場合などに行われます
どちらの解体が必要?契約内容と計画の確認が重要
内装解体とスケルトン解体のどちらが必要になるかは、オーナー様が結んでいる賃貸借契約の内容や、今後のリニューアル計画によって大きく異なります。
特に注意したいのが「原状回復」という言葉です。この言葉が、単に設置物を撤去する内装解体を指すのか、それとも建物の骨組みだけを残すスケルトン解体を意味するのかは、契約によって異なります
そのため、解体工事を依頼する前に、必ず賃貸借契約書の内容を確認し、物件のオーナー(大家さん)や管理会社と「どのような状態に戻す必要があるのか」を具体的に、そして明確に打ち合わせしておくことが非常に重要です
また、内装解体とスケルトン解体では、工事の範囲が大きく異なるため、当然ながら費用や工期も変わってきます。一般的に、解体範囲が広く、撤去するものが多いスケルトン解体の方が、費用は高くなり、工期も長くなる傾向があります
プロに任せるのが安心!解体工事を業者に依頼するメリット
「解体費用を少しでも抑えたいから、自分でできる範囲はやってみようか…」とお考えになる方もいらっしゃるかもしれません。しかし、店舗の解体工事は、専門的な知識や技術、そして適切な道具や重機が必要となる複雑な作業です。安全面や法律面のリスクを考えると、プロの解体業者に依頼することを強くお勧めします。
DIY(自分で解体作業を行うこと)と比較した場合、プロの業者に依頼するメリットは数多くあります。
- 安全性 : 解体作業現場には、部材の落下、粉じんの飛散、慣れない工具や重機の操作など、様々な危険が潜んでいます
。プロの解体業者は、安全管理に関する知識と経験が豊富で、ヘルメットや安全帯の着用はもちろん、現場状況に応じた安全対策を徹底し、作業員だけでなく近隣への事故も未然に防ぎます 。DIYの場合、思わぬ怪我をしたり、建物の重要な部分を傷つけてしまったりするリスクが伴います 。 - 法令遵守 : 解体工事を行う際には、様々な法律や条例を守る必要があります。例えば、一定規模以上の建物を解体する場合、工事で出る廃棄物のリサイクルを定めた「建設リサイクル法」に基づき、事前に都道府県への届出が必要です
。また、工事で発生する廃棄物の処理方法も「廃棄物処理法」で厳しく定められています 。プロの業者はこれらの法規制を熟知しており、必要な手続きの多くを代行してくれます。知識がないままDIYを行うと、意図せず法律違反を犯してしまう可能性があり、罰則の対象となることもあります 。 - 適切な廃棄物処理 : 店舗の解体工事では、木くず、金属片、ガラス、コンクリートガラ、プラスチック類など、様々な種類の廃棄物が発生します。これらは一般の家庭ごみとは異なり、「産業廃棄物」として扱われ、法律に基づいた適切な分別、運搬、処分が義務付けられています
。プロの業者は、許可を持つ産業廃棄物収集運搬業者や処分業者と連携し、廃棄物を正しく処理します。その際、「マニフェスト(産業廃棄物管理票)」と呼ばれる伝票システムを使用し、廃棄物がいつ、誰によって、どこへ運ばれ、どのように処理されたかを記録・管理します 。このマニフェストにより、排出事業者である店舗オーナー様も、廃棄物が最終的に適正処理されたことを確認できます。不法投棄などの不適切な処理は、厳しい罰則の対象となります 。業者を選ぶ際には、このマニフェスト制度をきちんと運用しているかを確認することが、信頼できる業者を見極める重要なポイントの一つとなります。 - 効率性 : プロの業者は、解体作業に適した専門の工具や重機を保有・使用し、事前の計画に基づいて効率的に作業を進めます
。そのため、DIYで少しずつ進めるよりも、はるかに短い期間で安全かつ確実に工事を完了させることができます。DIYの場合、思った以上に時間と労力がかかり、他の業務に支障が出てしまうことも少なくありません 。 - 近隣への配慮 : 解体工事では、騒音や振動、粉じんの発生が避けられません。プロの業者は、養生シートで現場をしっかり囲ったり、水を撒きながら作業を進めたり(散水)するなど、近隣への影響を最小限に抑えるための対策を講じます
。また、事前に近隣住民へ挨拶回りを行うなど、コミュニケーションを図ることで、トラブルを未然に防ぐよう努めます。
このように、店舗の解体工事をプロの業者に依頼することは、安全・確実・効率的に作業を進め、法的なリスクや近隣トラブルを回避するために非常に有効な選択肢です。
岐阜市で店舗解体を進める上での注意点
岐阜市内で店舗の解体工事を行う際には、全国共通のルールに加えて、地域特有の状況も考慮に入れる必要があります。特に以下の点に注意して、計画を進めましょう。
近隣への配慮と挨拶回り
解体工事は、どんなに注意を払っても、騒音、振動、そして粉じん(ほこり)が発生してしまいます
工事を円滑に進め、無用なトラブルを避けるためには、事前のコミュニケーションが非常に重要です。工事開始の1週間から10日前を目安に、必ず近隣の方々へ挨拶回りを行いましょう
挨拶の際には、口頭で説明するだけでなく、工事の概要(工事名称、施主名、場所)、工事期間(開始日と終了予定日)、作業時間帯(例:午前9時~午後5時など)、休業日、そして解体業者の連絡先などを記載した「挨拶状」をお渡しすると、相手の方も後で確認できて安心です
信頼できる解体業者であれば、施主であるオーナー様に同行して一緒に挨拶回りをしてくれたり、事情によっては代行してくれたりする場合もありますので、事前に相談してみましょう
安全・環境対策
工事期間中は、現場の安全確保と周辺環境への配慮が不可欠です。
- 養生: まず、工事現場の周囲を養生シートや防音パネルで隙間なく覆い、粉じんの飛散や騒音の拡散をできる限り防ぎます
。特に、搬入・搬出経路となる共有スペース(エレベーターや廊下など)は、傷つけないように念入りな養生が必要です 。 - 散水: 建物を壊す際には、水を撒きながら作業することで、粉じんが舞い上がるのを抑制します
。 - その他: 岐阜県や岐阜市においても、過去の事例を踏まえ、建築物の解体工事における危害防止対策や環境への配慮に関する指導が行われています
。優良な業者は、こうした行政の指導内容も踏まえ、適切な安全・環境対策を実施します。
アスベスト(石綿)調査
古い建物(建築基準法が改正された2006年以前に建てられたものなど
法律(大気汚染防止法など)により、解体工事を行う前には、対象となる建物にアスベスト含有建材が使用されているかどうかを調査することが義務付けられています
調査の結果、アスベストが**「使用されていない」**と確認された場合でも、その調査結果(調査方法、調査者名など)を発注者である店舗オーナー様に書面で説明し、工事現場に掲示する必要があります
もしアスベストが**「使用されている」**ことが判明した場合は、さらに厳格な対応が求められます。アスベストの種類や使用箇所、除去作業の計画などを発注者に説明し、定められた作業基準に従って、飛散防止対策を徹底しながら専門的な除去作業を行わなければなりません
アスベストに関する規制は年々強化されており、岐阜市でも法令に基づいた適切な対応が求められています
条例・指導要綱について
岐阜市が独自に定めている店舗解体に特化した条例というのは、現状では多くはないようです
前述のアスベストに関する規制
過去には岐阜市内で解体工事中の事故が発生したことを受け、国から安全対策の徹底を求める通知が出された経緯もあります
これらの法的な手続きや地域のルールについて不明な点があれば、自己判断せず、依頼する解体業者に確認するか、岐阜市役所の担当部署(例:環境保全課 電話 058-214-2151 / 058-214-2152
店舗解体の基本的な流れ
店舗の解体工事は、どのような手順で進められるのでしょうか?全体の流れを把握しておくと、事前の準備や業者との打ち合わせもスムーズに進みます。一般的なステップは以下の通りです。
店舗解体工事の基本的な流れ
- 相談・現地調査・見積もり:
- 解体業者に連絡し、工事の相談をします。
- 業者が店舗を訪問し、広さ、構造、内装、設備、周辺環境などを確認する「現地調査」を行います
。 - 調査結果に基づき、詳細な「見積書」が提出されます。この段階で複数の業者(できれば3社程度)から見積もりを取り、比較検討するのがおすすめです
。
- 契約・打ち合わせ:
- 見積もり内容、工事範囲、金額、業者の対応などを比較検討し、依頼する業者を決定します。
- 工事内容、金額、工期、支払い条件、キャンセル規定などを明記した「契約書」を取り交わします。内容をしっかり確認し、不明点は必ず質問しましょう
。 - 契約後、工事の具体的なスケジュールや作業手順、注意点などについて、業者と詳細な打ち合わせを行います。
- 各種手続き・届出:
- 解体する建物の床面積が80㎡を超える場合は、「建設リサイクル法」に基づく届出が必要です
。 - 工事車両や廃材搬出のトラックが道路にはみ出して作業する場合は、「道路使用許可」を警察署に申請します
。 - アスベストの事前調査を行い、結果に応じて必要な届出や報告を行います
。 - これらの手続きは、多くの場合、解体業者が代行してくれますが、委任状などが必要になる場合もあります。
- 電気、ガス、水道、インターネット回線などのライフラインの停止手続きも行います。契約者本人でないと手続きできない場合が多いので、オーナー様自身で各供給会社に連絡が必要です
。ただし、水道は工事中の散水や清掃で使用することがあるため、いつ停止するかは業者と相談して決めましょう 。
- 解体する建物の床面積が80㎡を超える場合は、「建設リサイクル法」に基づく届出が必要です
- 近隣挨拶:
- 工事開始の1週間~10日前を目安に、施主(オーナー様)と業者が一緒に、あるいは業者が代行して近隣へ挨拶回りを行います
。工事への理解と協力を得るための重要なステップです。
- 工事開始の1週間~10日前を目安に、施主(オーナー様)と業者が一緒に、あるいは業者が代行して近隣へ挨拶回りを行います
- 養生・準備:
- 工事開始前に、現場の周囲に足場を組み(必要な場合)、防音シートや防塵シートといった「養生」を設置します
。これにより、騒音や粉じんが外部へ漏れるのを最小限に抑え、安全な作業環境を確保します。
- 工事開始前に、現場の周囲に足場を組み(必要な場合)、防音シートや防塵シートといった「養生」を設置します
- 内装・設備の解体・撤去:
- いよいよ解体作業の開始です。まず、壁紙、床材、天井材などの内装材や、後から設置した間仕切り壁、カウンター、棚、厨房設備、トイレ、洗面台などを解体・撤去していきます
。作業は、手作業とバールなどの道具、場合によっては小型の重機を使い分けて進められます 。
- いよいよ解体作業の開始です。まず、壁紙、床材、天井材などの内装材や、後から設置した間仕切り壁、カウンター、棚、厨房設備、トイレ、洗面台などを解体・撤去していきます
- (該当する場合) 構造物の解体:
- スケルトン解体の場合、内装や設備だけでなく、壁や天井の下地材なども撤去し、建物の主要な構造部分(柱、梁、床スラブなど)だけの状態にします
。建物全体の解体が必要な場合は、屋根材の撤去から始まり、壁、そして基礎部分まで解体していきます 。
- スケルトン解体の場合、内装や設備だけでなく、壁や天井の下地材なども撤去し、建物の主要な構造部分(柱、梁、床スラブなど)だけの状態にします
- 廃棄物の分別・搬出・処理:
- 解体作業と並行して、発生した廃棄物を種類ごと(木くず、金属くず、ガラス・陶磁器くず、コンクリートガラ、石膏ボード、プラスチック類など)に分別します
。これは建設リサイクル法で義務付けられています。 - 分別された廃棄物は「産業廃棄物」として、許可を持つ収集運搬業者がトラックで適正な中間処理施設や最終処分場へ搬出します
。 - この際、廃棄物がどこでどのように処理されたかを追跡・管理するための「マニフェスト(産業廃棄物管理票)」が発行・運用されます
。最終的な処理が完了したことを示す伝票(E票など)は、排出事業者であるオーナー様にも返送され、確認・保管する義務があります 。
- 解体作業と並行して、発生した廃棄物を種類ごと(木くず、金属くず、ガラス・陶磁器くず、コンクリートガラ、石膏ボード、プラスチック類など)に分別します
- 清掃・引き渡し:
- 全ての解体作業と廃棄物の搬出が終わったら、現場に残った細かなゴミなどを清掃し、整地(地面を平らにならす作業)を行います
。 - 最終的に、オーナー様が現場の状況を確認し、契約通りに工事が完了していることを確認できれば、工事完了となり、引き渡しが行われます
。
- 全ての解体作業と廃棄物の搬出が終わったら、現場に残った細かなゴミなどを清掃し、整地(地面を平らにならす作業)を行います
この一連の流れは、現場の状況や工事の種類によって多少前後することもありますが、大まかなステップとして理解しておくと、業者とのコミュニケーションや準備がしやすくなります。特に、契約内容の確認
店舗解体の費用は何で決まる?影響する要因を知っておこう
店舗の解体工事にかかる費用は、物件の状況や工事内容によって大きく変動します。そのため、「いくらかかります」と一概に言うことは難しいのが実情です。しかし、どのような要因が費用に影響を与えるのかを知っておくことは、業者から提示された見積もり内容を理解し、適正な価格かどうかを判断する上で非常に役立ちます。
具体的な金額を提示することは避けますが、主に以下のような点が費用を左右する要因となります。
店舗解体費用の主な変動要因一覧
要因 | 説明 | 関連情報例 |
---|---|---|
店舗の広さ | 一般的に「坪(つぼ)」単位で費用が計算されます。面積が広いほど、解体する量や廃棄物が増えるため、費用は高くなる傾向があります。 | |
建物の構造 | 木造、鉄骨造(軽量・重量)、鉄筋コンクリート造など、建物の構造によって解体の難易度や必要な重機、工期が異なります。一般的に、頑丈な構造ほど解体に手間がかかり、費用が上がる可能性があります。 | |
解体の種類 | 「内装解体」か「スケルトン解体」かによって、解体範囲が大きく異なります。壁や天井の下地まで撤去するスケルトン解体の方が、作業量が多くなるため、費用は高くなるのが一般的です。 | |
内装や設備の状況 | 個室や間仕切りが多い、天井が高い、特殊な設備(大型の厨房機器、排気ダクト、造作家具など)がある場合は、解体・撤去に手間がかかるため、費用が加算されることがあります。油汚れがひどい場合なども、特別な清掃や処理が必要になることがあります。 | |
立地条件 | アクセス: 重機やトラックが進入できない狭い路地にある、店舗前に駐車スペースがないなどの場合、手作業での解体や廃材の小運搬が必要となり、人件費や工期が増え、費用が高くなることがあります。<br>階数・エレベーター: 2階以上の店舗でエレベーターがない場合、階段を使って機材や廃材を搬入・搬出する必要があり、時間と労力がかかるため費用が上がることがあります。 | |
廃棄物の種類と量 | 解体工事で発生する廃棄物(木くず、金属、コンクリートガラ、ガラス、石膏ボードなど)の種類と量によって、分別や運搬、処分にかかる費用が変動します。量が多いほど、また、処分が難しい廃棄物が多いほど費用は高くなります。 | |
アスベスト(石綿)の有無 | 事前調査でアスベスト含有建材が見つかった場合、法律で定められた特別な除去作業が必要となり、飛散防止対策や専門作業員の確保、特別な処分費用などが別途発生します。 | |
残置物(不用品)の量 | 店舗内に家具、什器、在庫商品、ゴミなどの「残置物」が多く残っている場合、それらの撤去・処分費用が追加でかかることがあります。解体工事で出る廃棄物(産業廃棄物)として処理されると費用が高くなる場合があるため、事前に自分で処分できるものは片付けておくことが推奨されます。 | |
工事の時間帯 | 周辺の店舗や住民への配慮から、営業時間を避けた夜間や早朝にしか工事ができない場合があります。このような時間帯での作業は、作業員の割増賃金が発生するため、費用が高くなる傾向があります。 | |
工事区分(A/B/C工事) | テナント物件の場合、賃貸借契約で工事の費用負担者や業者選定の権限が「A工事」「B工事」「C工事」として区分されていることがあります。特に「B工事」(費用は借主負担、業者は貸主指定)の場合、借主が業者を選べず、費用交渉も難しいため、相場より割高になる可能性があり、注意が必要です。契約書をよく確認しましょう。 |
これらの要因は、互いに関連しあっていることも理解しておくと良いでしょう。例えば、立地条件が悪く重機が入りにくい場所
また、店舗内に残された「残置物」の扱いは、オーナー様が費用を抑えるために直接関与できる数少ないポイントです。解体工事が始まってから業者に処分を依頼すると、それらは「産業廃棄物」として扱われ、処分費用が高くなる可能性があります
さらに、テナントオーナー様にとって見落としがちなのが「工事区分」です
これらの要因を理解した上で見積もりを確認すれば、なぜその金額になっているのか、どこか費用を抑えられる部分はないか、といった視点を持つことができます。
信頼できる解体業者の選び方
店舗の解体工事を成功させるためには、信頼できるパートナー、つまり優良な解体業者を選ぶことが何よりも重要です。しかし、数多くの業者の中から、どのようにして安心して任せられる業者を見つければよいのでしょうか?以下に、業者選びの際にチェックすべき重要なポイントをまとめました。
- 必要な許可・登録を持っているか? 解体工事を行うためには、法律で定められた許可や登録が必要です。請負金額が500万円(税込)以上の場合は「建設業許可(解体工事業など)」、500万円(税込)未満の場合は「解体工事業登録」が原則として必要となります
。これらの許可や登録を持たずに営業している業者は違法であり、トラブルの原因となります。必ず、業者が適切な許可・登録を持っているかを確認しましょう 。許可番号などは、業者のウェブサイトや見積書、契約書に記載されていることが多いですが、不明な場合は直接質問し、必要であれば許可証の提示を求めましょう。都道府県のウェブサイトで登録業者名簿を確認できる場合もあります 。 - 損害賠償保険に加入しているか? 解体工事には、細心の注意を払っていても、予期せぬ事故のリスクが伴います。例えば、作業中に誤って隣の建物の壁を傷つけてしまったり、通行人に怪我をさせてしまったりする可能性もゼロではありません。万が一の事故に備えて、業者が「損害賠償責任保険」などの工事保険に加入しているかを確認することは非常に重要です
。保険に加入していれば、事故発生時に適切な補償が受けられます。保険証券のコピーを見せてもらい、補償内容(限度額など)や有効期間を確認できると、より安心です 。 - 見積書や契約書は詳細で分かりやすいか? 信頼できる業者は、見積書や契約書を分かりやすく、詳細に作成します。「解体工事一式 ○○円」といった大雑把な見積もりではなく、「仮設工事費」「内装解体費」「構造物解体費」「廃棄物運搬処理費」などの項目ごとに、数量や単価、金額が具体的に記載されているかを確認しましょう
。また、追加費用が発生する可能性がある項目(例:地中埋設物の発見、アスベスト処理など)について、どのような場合に、どの程度の費用がかかるのかが事前に説明され、契約書にも明記されているかを確認することが重要です 。契約書には、工事内容、金額、工期、支払い条件、業者の連絡先などが正確に記載されているかを必ずチェックしましょう 。これらの書類の丁寧さは、業者の誠実さや仕事の質を反映していることが多いです。 - 担当者の説明や対応は丁寧か? 見積もり依頼時や打ち合わせ時の担当者の対応も、業者選びの重要な判断材料です。こちらの質問に対して、専門用語を避け、分かりやすく丁寧に答えてくれるか、こちらの要望や不安に寄り添った対応をしてくれるかを見極めましょう
。連絡のレスポンスが早いかどうかも大切です。問い合わせてもなかなか返事が来ない、対応が遅いといった業者は、工事中に何か問題が発生した場合の対応にも不安が残ります 。担当者の人柄やコミュニケーションの取りやすさは、工事をスムーズに進める上で意外と重要です。 - 廃棄物を適正に処理しているか? メリットの項でも触れましたが、解体工事で発生する産業廃棄物の適正処理は法律で義務付けられています。業者が法律を遵守し、適切な分別・運搬・処分を行っているかを確認しましょう。具体的には、「マニフェスト(産業廃棄物管理票)」を発行し、廃棄物の流れをきちんと管理・報告する体制が整っているかを尋ねてみることが有効です
。廃棄物処理について曖昧な説明しかしない業者は避けるべきです。 - 自社で施工しているか? 解体業者の中には、契約だけを取り、実際の工事は下請け業者に任せる(丸投げする)会社もあります。もちろん、下請けを使うこと自体が悪いわけではありませんが、可能であれば、自社の作業員と重機で工事を行う「自社施工」の業者を選ぶ方が、責任の所在が明確になり、指示や連絡がスムーズに伝わりやすいというメリットがあります
。見積もり時などに、自社施工かどうかを確認してみるのも良いでしょう。 - 見積もり金額が極端に安すぎないか? 費用を抑えたい気持ちはよく分かりますが、相場と比較して明らかに安すぎる見積もりには注意が必要です。安さの裏には、必要な安全対策を省略したり、人件費を削って経験の浅い作業員を使ったり、あるいは廃棄物を不法投棄したりといったリスクが隠れている可能性があります
。また、最初は安い金額を提示しておき、後から様々な理由をつけて高額な追加費用を請求する悪質なケースも存在します 。安さだけにとらわれず、見積もりの内容や業者の信頼性を総合的に判断することが重要です。 - 複数の業者から見積もりを取って比較する 最終的に最も重要なのは、最初から1社に決め打ちせず、必ず複数の業者(最低でも2~3社)に現地調査をしてもらった上で、同じ条件で見積もりを依頼し、比較検討することです
。これにより、ご自身の店舗解体工事の適正な費用相場を把握できますし、各社の見積もりの詳細度や担当者の対応の違いなども比較できます 。また、複数の見積もりがあることで、価格交渉の材料になる可能性もあります 。手間はかかりますが、この比較検討が、最終的に納得のいく業者選びにつながります。
これらのポイントを参考に、焦らず慎重に業者を選びましょう。許可や保険といった「書類上の確認」だけでなく、見積もりの内容、担当者の対応、廃棄物処理への姿勢といった「プロセスやコミュニケーション」の部分もしっかりと見極めることが、信頼できるパートナーを見つける鍵となります。
まとめ
今回は、岐阜市で店舗の解体工事を検討されているオーナー様に向けて、解体工事の基本的な種類や流れ、費用に影響を与える様々な要因、そして安心して工事を任せられる信頼できる業者の選び方について解説してきました。
初めての解体工事となると、分からないことばかりで不安に感じられるのは当然のことです。しかし、事前に基本的な知識を身につけ、押さえるべきポイントを理解し、計画的に準備を進めていけば、きっとスムーズに工事を完了させることができます。
成功の鍵は、以下の点に集約されるでしょう。
- 事前の準備と確認: 賃貸借契約の内容(特に原状回復の範囲や工事区分)をしっかり確認すること。そして、可能であれば事前に店舗内の残置物を整理しておくこと。
- プロへの依頼: 安全性、法令遵守、適切な廃棄物処理、効率性の観点から、DIYではなく信頼できるプロの解体業者に依頼すること。
- 近隣への配慮: 工事開始前に丁寧な挨拶回りを行い、良好な関係を保つよう努めること。
- 慎重な業者選び: 複数の業者から見積もりを取り、許可・保険の有無、見積もり・契約書の詳細さ、担当者の対応、廃棄物処理の方法などを総合的に比較検討すること。
岐阜市で店舗解体を考えられている皆様の不安を少しでも和らげ、具体的な計画へ向けて一歩を踏み出すためのお役に立てれば、これほど嬉しいことはありません。
もし、具体的な工事計画や費用、手続きなどでさらに詳しい情報が必要な場合や、ご自身の店舗に合わせたアドバイスが欲しい場合は、解体工事の経験が豊富なアールサポートに相談して下さい。皆様の状況に合わせた最適な解決策を提案させていただきます。